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16日目 初露 9月入り

9月1日 火曜日

 やはり季節は進んでいる。当たり前の事が嬉しい。


 初山別から40kmほど走ると道は国道を離れて道道106を行くようになる。
 道道106はサロベツ原野の中をひたすら真っ直ぐに北を目指す。道の両側には何も無い、信号機はおろか道路標識も看板も無い道を淡々とはしる。





 ここは 砂丘が見える丘 休憩地で清潔なトイレが備わっている。
 昨夜やって来たのは鹿児島から日本一周の青年だ。
 リカンベントという驚異的なデザインの自転車だ。仰向けに寝た姿勢で顔の高さに有るペダルを漕ぐ。
 また、この青年が好漢で話すのが楽しくなる。
   











 サロベツ原野は真っ平らな草原を想像しそうだが、実は海岸線と平行した低く繋がった砂丘が幾重にも重なっている。手の甲の皮膚を指先で押すと皺が出来るように日本海の荒波と冬の強風が砂を吹き寄せる。皺と皺の間に長さが数キロにも及ぶ沼(長沼という)が形成される。この沼が生物の多様化に大きく貢献している。







 長沼を見ている時にエゾシカの母子が水を渡った。






 サロベツ原野の花の季節は過ぎているが、またハマナスは残っている。バラ科のハマナスは野に置くのが惜しい程の容姿だがバラ科ならではの立派な棘を備えている。






 睡蓮といえばモネの絵画を思い出すが、絵のイメージからかなぜか暑い季節叉は南の国を想像する。北の最果ての野池に睡蓮が咲くとは、意外性に関係なく綺麗だった。






 海沿いの町を走ると、漁業用の浮き玉の廃棄物を再利用したオブジェをよく見るが、此ほど多くを一堂に集めたのは珍しい。更に合唱団に仕上げたアイデアは良かった。






 途中で童夢という名前の温泉にはいった。建設は稚内市で運営は民間委託だ。
 浴室の戸を開と、途端に昆布のような、うがい薬のヨウ素剤のような強い臭いがする。最初は少しとまどうが不愉快な事はない。
 稚内市外の人も含めて65才以上なら大人600円のところが450円だった。ここはすねずに有り難く恩恵に浴した。良い温泉だった。



 温泉から一足でノシップ岬だ。北緯では宗谷岬が勝っている。
 重かった雲から遂に雨が降り出したので、急いで稚内に行く。






 稚内の名所、稚内北ドームに到着した。ローマのコロシアムのような、というのが一番分かり易い説明になるか。





 ここはテントが禁止になって久しいので、テントを張ろうかはろまいかで旅人は何時も迷うのだ。目の前は広い芝生だが、今は雨降りなので・・・・、テントを張ろうと誰からともなくテントを張り出した。
 最終的には10張り程のテントがならんだ。





 
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自転車で100名山

Author:自転車で100名山
10年計画で自転車だけで100名山を完登した記録。登山旅は旅程そのものがドラマだ! 定年からの100名山は自転車の旅で楽しもう! 
トムラウシへの道には車輪よりも大きなフキが群れている。

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