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北海道-3 利尻、礼文の旅

  私は日本地図を見る度に、北海道の北に位置する利尻島、礼文島と九州の南に横たわる屋久島、種子島の2組の似通った姿の不思議に惹かれる。

 

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[礼文岳からの利尻富士]


利尻島と屋久島は共に洋上アルプスの異名を持つだけに、堂々とした主峰を海上に押し立てて雄々しく火を噴いていた時代を思わせる。さらに、各々の主峰が日本100名山の北限と南限であることも不思議な一致といえよう。

それに比べて礼文島と種子島は、最も高い山でも500mにとどかず、形も細長いサツマイモのようで、なんともきゃしゃな姿である。今回は利尻礼文の旅をお伝えしましょう。




 

 

北海道3利尻&礼文

  

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 [2004年9月4日]ついに最北の100名山・利尻岳の北麓野営場に着いた。

 利尻岳では携帯トイレを義務就けている。登山を野営場に届けると、その場で携帯トイレを無償で貰える。更に、キャンプ場の水洗トイレの出入り口にも携帯トイレは置いてあって、登山者は必要なだけ持って行けるし、回収ボックスもここに設置されている。野営場から山頂までの5時間程の登山コースに、4箇所の簡易トイレブースが設置されている。

[9月5日]利尻山頂までは標高差1500m、4時に出発する。

気温7℃、本土なら秋の空というような抜けきった青空が高い樹冠の上に垣間見える。歩き始めてすぐに名水“甘露泉”が流れている。水が汲めるのは、ここだけである。


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2時間半の登りで一等三角点が在る八合目(1219m)の長官山で一息入れ、もう少し登るとダテカンバの喬木の間に避難小屋が在る。

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8時35分、利尻岳山頂に登り着いて祠に詣でる。

この日は一年に45日も無いといわれる快晴に恵まれ、西には礼文島、東に稚内が見え、北方にはサハリン(樺太)が思いの外近くに望まれる。登山者は10人足らずで、その中の同年配者と言葉を交わす。

 その人は100km彼方のサハリンに目をやりながら「樺太に在る親父の墓に参ってきた。国の墓参船も今年で終りなので“もう来られない”と親父と別れてきた。」と、ほほを伝う一筋の涙と共にしぼり出すように話した。今は異国となった故郷への望郷の思いで登る人もある最北の100名山利尻岳である。


 上り4時間30分、下り3時間20分、無事に野営場に帰着した。この北麓野営場のキャンプ料はタダの上に管理人も親切なので、涼しい樹間にテントを張って、ひと夏の間、居続けで絵を描き続ける粋な人もいる。

 自動車の足が有るキャンパーには木陰が多い北麓キャンプ場を推すが、自転車ツーリストにとっては買出しや温泉の度に、海沿いの街まで200mの上り下りが億劫なので、島の西岸の街に近い沓形キャンプ場に移った。



大きな地図で見る


沓掛キャンプ場からの利尻岳 


[9月6~10日] 沓形キャンプ場は溶岩で出来た岬にあって、海抜10m程である。

このキャンプ場はとにかく至れり尽くせりでだ。休憩舎には洗濯機が2台置いてあって、それも無料で使える。土地の人の話によると、北の端の町まで来てくれた人をもてなしたい、との町長さんのポリシーだそうだ。とにかく地元の人が親切で、晩御飯の惣菜まで届けてもらったこともある。また、キャンプ場から徒歩5分で温泉、徒歩7分でスーパー、徒歩9分でコンビニ:セイコーマートがある。北海道には無料のキャンプ場は数多いが、沓掛キャンプはお勧めナンバーワンだ。

 

このキャンプ場には“住み着いている”人がいる。

彼は札幌の人で、10年以上も毎夏2ヶ月間を家型テントで一人住まいをしながら、利尻と礼文を保険の勧誘に走り回っている。
彼は夜な夜な、キャンパーに声をかけて宴会を振舞ってくれる。その宴会のメインディッシュは地元の親しい漁師さんから手に入れた新鮮そのものの海の幸である。ウニやホタテは毎夜のことで、中でもレアものはムール貝である。フランス料理で出されるムール貝の長さは10cm程だが、利尻島のものは25cmを超え、太さは男の手首ほどのもある。潮流が激しく渦巻く岩場で極少ししか採れず、市場に出ることも無いそうだ。これを食べるとホタテの貝柱など箸も出なくなる程の珍味である。

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また、港の突堤からのサケ釣りが解禁になったので、釣った大きい鮭で “チャンチャン焼き”をしたこともあった。

[11~14日] 礼文島

頭を北にしたクワガタ虫のような形をしていて、西側の角の先端から始まる“西海岸8時間コース”が人気である。台風19号の直撃の余波が収まるのを待って、キャンプ場で親しくなった2人の若者と礼文島に渡った。

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久種湖キャンプ場から2時間歩いて、角の先端“スコトン岬”を6時にスタートした。



歩き出してすぐに車道から分かれて草原の中の小道に入る。

細かくうねる草原を1時間歩くと海岸に出て、さらに海沿いを1時間半で澄海(すかい)集落に着く。

コース中で唯一のエスケープ地点であり、この先は最終点まで民家も雨宿りをするところも無い。

この後は、海から離れて海抜2300mの笹原とブッシュの小道を行く。澄海から約2時間半で標高229mの小山に着き、そこから海岸に出る。最後の100m程はガレた急坂で、柵代わりの細いロープは所々に張ってあるが、足元に気を付ける。

下りきった所の小川を渡ると、高さ50m程の垂直の崖の下に大小様々な岩と一抱え程のゴロタ石の海岸である。この海岸は波打ち際から崖下までは1015mしかなく、ほとんど水平なので少し大きい波が来ると海岸深くまで打ち寄せる。また、波が来るからといって、崖下に逃げると落石の直撃を受けかねない 。コースの最後になってから、コース最大の危険地帯を通過することになるので、澄海で波の状態を確認してから入ることをお勧めする。


スコトン岬から急ぐこともなく6時間30分で歩いた。

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折角、礼文島に来たので礼文岳に登るために緑が丘公園にテントを張って、翌朝、島の東海岸から視界の無い灌木の林を緩やかに登る。低い山なので視界を期待していなかったが、山頂からは利尻や稚内も見渡せた。

 

もう一度、利尻島に戻って宴会を楽しみ、12日ぶりに稚内に渡ってオホーツック沿いを阿寒岳に向かった。

一緒に歩いた2人の若者とは、この後も、付かず離れず、時々は出会いながら楽しい旅を続けた。自転車で100名山をめぐる旅は旅程そのものがドラマだが、世代を超えた若者と知り合いになれるのも大きな楽しみだ。

                                                   おわり 

 

ps.このレポートは大阪府勤労者山岳連盟の機関紙「労山ニュース」2005.5月号に掲載したものに加筆改稿したものです。

大阪労山 のHPには高所登山からハイキングまで山仲間の山行レポートのホームページにリンクしています。

 

 

 

 

 



 

 

 

 

 

 

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tag : 北海道 利尻岳 長官山 沓掛 北麓野営場 礼文 久種湖 スコトン岬 西海岸 礼文岳

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Author:自転車で100名山
10年計画で自転車だけで100名山を完登した記録。登山旅は旅程そのものがドラマだ! 定年からの100名山は自転車の旅で楽しもう! 
トムラウシへの道には車輪よりも大きなフキが群れている。

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