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北海道-4 雌阿寒岳

 この北海道旅行に出る前に、私は四国を48日間遍路した。足裏の皮が何度も破れて徐々に硬くなり、いつのまにかスリッパの裏のようにカチカチになる頃には出立時の気負いも消え。ただ、ひたすら歩くだけで満足出来るようになる。これも遍路のご利益だろうか。

 

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 さて、北海道での自転車で100名山の旅も最北の100名山・利尻岳に登頂して、ずいぶんと気が楽になった。とはいえ、実際は北海道の四分の一しか走っていないし、100名山登山にしても、ようやく半分の4座に登ったに過ぎない。今回は本邦最北の宗谷岬から霧の摩周湖までの約2週間をご報告しましょう。

[9月15~20日] 利尻島で一緒だった若者達とは、その後も時々携帯で連絡を取り合って旅を続けた。

最北の島々では利尻岳と礼文岳に登ったり、連夜の宴会キャンプを楽しんだりして、12日ぶりに北海道本島に戻ってみると、時は既に9月中旬、隊列を組んで疾走していた大学のサイクリング部も見かけなくなっていた。さらに観光客もめっきり少なくなったオーホツク海沿いを網走へ、そして雌阿寒、雄阿寒岳を目指した。

 
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稚内から宗谷岬まではおおよそ30kmである。20km程走ると間宮林蔵が北蝦夷(カラフト)探検に船出した浜に着く。そこには記念する標識が立っているだけで集落も、その跡さえも無いが、1808年当時には小屋掛けなどが有ったのだろうか。先人の偉業を思いながら、旧跡に立てることも旅の楽しみである。

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 ♫ 流氷とけて~、春風吹いて~、はまなす咲いて~、カモメも啼いて~・・♬年間観光客が100万人といわれる宗谷岬も、今は閑散として、この歌が心に沁みる。最北の秋は本州と比べると一足も二足も早くい。まだ9月中旬というのに既に秋色深しというところだ。 

宗谷岬を過ぎると、ようやく進路は南に向いて、網走まではオホーツク海沿いを400kmほど走る。この付近の国道には堤防や護岸も無くて浜辺のすぐ傍を走っている。その砂浜と道路との間の狭い草むらに白樺が自生している。まさに、海抜ゼロメートルに白樺の林があるのも、寒冷地を代表する景色だろう。


日本一のサンゴ草の群落  

 [9月20~25日] 網走市郊外の能取湖(のとろこ)の湖畔に広大なサンゴ草の群生地がある。とことん人手を掛けて作り込まれた富良野のファーム富田に比べてもこのサンゴ草の赤一色は決してひけをとらない。

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一本々々のサンゴ草の草丈は2~30cmで、縫針ほどの太さの硬い茎の周囲をマッチより少し太めの真っ赤な多肉質が覆い、多くに枝分かれしている。その名が示す紅サンゴそのものである。日本一の群生地で真っ赤なじゅうたんを敷き詰めたようだ。

 
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[9月25~27日] 雌阿寒岳への登山口

オンネットー湖畔のキャンプ場に有る。オンネットーまでは野中温泉からエゾ松の原生林に付けられた小道に入り、おおよそ50分程である。登り始めるとすぐに樹林が切れて眺望が開ける。足下のオンネットーはコバルトブルーに静かである。

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 雌阿寒岳は水蒸気を盛んにあげる活火山で、火口底に小さい赤沼、青沼があるが、危険防止のために柵代わりのロープが張られている。今日も快晴に恵まれて、山頂からは遠くに阿寒湖がわずかに見える。

 雌阿寒山頂まで標高差830m、上り2時間半、下り1時間45分、周回コースを利用して野中温泉へ直接下る。オンネットー湖までの林間コースを含めても5時間程で一周できる。  阿寒湖畔を観光してから雄阿寒岳登山口の駐車場にテントを張っていると、利尻島以来共に旅をしている若者の一人が追いついて来て一緒に登山をすることになった。登山口は阿寒湖から流れ出る阿寒川の水門の際に在って、樋門を越えて登る

雄阿寒岳登山口付近の阿寒湖 

 雄阿寒岳の標高は雌阿寒岳より約130m低いが雌阿寒岳に無い優れた点がある。

この付近の阿寒湖は観光船も観光ホテルも無縁だが、雄阿寒岳を背景にした回遊式日本庭園の趣と静けさを秘めている。

雄阿寒岳の標高は雌阿寒岳より約130m低いが雌阿寒岳に無い優れた点がある。

髮・仭蟇貞イウ3_convert_20090712194621  その第一はなんといっても眺望の素晴らしさである。一等三角点を持っていることからも、その見晴らしは第一級であることが保証されている。阿寒湖を眼下にして南西には雌阿寒岳、北東遠くに斜里岳までも望まれる。

深田久弥氏は雄阿寒岳と雌阿寒を日本100名山に選んでいるが、僅かに130m高い雌阿寒岳に登る人は多いが雄阿寒岳に登る人は極めて少ないが、この一連の北海道旅行でも最高のビューポイントだった。

こんな隠れた穴場を発見できたのも自転車で100名山を周ったお陰である。登山口の駐車場はせまい谷間に10台程度の車が置けるスペースが有るだけで給水はもちろんトイレの他は何も無く、車上荒らしが多いとの注意書きが有った。

 [9月28 ~29日] 阿寒湖の標高は450mであるが、

摩周湖へのアプローチになる弟子屈(てしかが)町に行くためには、 北海道の形に見える双岳台からのベンケトウ標高750mの双岳台まで登ってから一気に400mを駆け下る。おおよそ5kmの間は強烈な下り坂で、勾配8%の標識が随所に揚げられている。勾配だけなら箱根旧道の10%の方がきついが、5kmも続くとなると恐ろしい限りである。  

北海道上陸から、テント生活50連泊の夜は弟子屈町の水郷公園で迎えた。

自転車で100名山をめぐっていると、本州から来た旅人までが、自分が回っている自動車での旅が色褪せて見えるのか、うらやましそうに話し掛けてくれる。

この夜も、一緒になった夫婦連れはクーラーボックスから食料を次から次と取り出して、腹一杯に御馳走をしてくれた。

 

屈斜路湖畔に湧く露天風呂:底一面にきれいな緑色の藻が生えている 

弟子屈から15㎞北西の屈斜路湖の和琴半島に湧く温泉に行った。

全く囲いの無い正真正銘の露天風呂である。入湯にはいささかの勇気が要るが、湯釜の底面一面に生えた緑色の藻の不思議に曳かれて入った。少々、足で擦っても舞い上がるような軟な藻では無く、底の玉石にしっかりと密生している。 まるで緑色のカーペットを敷き込んだ風呂に入っている王侯貴族の気分だった。

大阪を出てから2,687km、昨日の強烈な下りでブレーキの効きが甘くなったのでブレーキシュウを交換する。また、重い荷物を積んでのサイクリングでは自転車の不調が命取りになりかねない。少しでも車輪に振れがあると、ある速度で共振して激しい振動が起こり、その為にハンドルのコントロールが出来なくなって大転倒になりかねないので、毎朝の出発前にはタイヤの振れ取りだけは欠かせない。

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裏摩周展望台にゆくには弟子屈から東へ大回りをする。おおよそ45kmである。摩周湖はカルデラ湖なので、どうしても火口壁の上に登らないと湖水を見ることができない。標高にして450mを登るだけなのに思いの外に苦戦した。清里峠で左に折れてから火口壁に直登する3kmの急坂を登ると、やっと、展望台である。

  女神の涙を思わせる透明な水

この後はダートを走って神の子池に行く。

摩周湖は世界一の透明度を誇っているが、そのピュアな水を、さらにろ過した水が神の子池にとうとうと湧き出ている。なんとも魅惑的な、なんとも不思議なスワロフスキーのガラスを思わせるクリヤなアクアブルーの水である。 

 おわり

 

 


ps.このレポートは 大阪府勤労者山岳連盟の機関紙「労山ニュース」2005.6月号に掲載したものに加筆改稿したものです。大阪労山 のHPは登山教室と山仲間の山行レポートのホームページにリンクしています。

 

 

 

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tag : 北海道 自転車で100名山 利尻 礼文 稚内 宗谷 能取湖 サンゴ草 雌阿寒岳 雄阿寒岳

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自転車で100名山

Author:自転車で100名山
10年計画で自転車だけで100名山を完登した記録。登山旅は旅程そのものがドラマだ! 定年からの100名山は自転車の旅で楽しもう! 
トムラウシへの道には車輪よりも大きなフキが群れている。

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